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2014年03月29日
女性は12歳前後で初潮を迎え、以降おおよそ28日周期で月経(生理)が起きます。
この28日の周期を月経周期といいます。
月経周期は、月経初日を1日目、そして次の月経が起こる前日までを1周期として数えます。
この1周期が、おおよそ28日前後になるというのが一般的ですが、この周期は生活環境によっても変動するため、25〜38日の間で定期的に月経があれば問題はないと考えられています。
また、月経周期が、25日未満の場合を頻発月経といい、38日よりも長い場合を稀発月経といいます。
さらに、3ヶ月以上月経がない場合を、無月経といいます。
このような月経の異常は、妊娠しにくい体質のあらわれとも言えます。
もし、あなたが、妊娠を目指していらっしゃるのであれば、まずは、ご自身の月経周期を確かめることが大切です。
なぜなら、この月経周期には、妊娠するために必要なタイミングがありますし、もし、あなたが不妊に悩まれているとしたら、その解決の糸口も月経周期から見つかるかもしれないからです。
実は、月経周期には、その状態によって、図(★分かりやすい図を用意する)のように月経期、卵胞期、排卵期、黄体期という4つの時期に分けることができます。
そして、この月経周期を取り仕切っているのが、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2つのホルモンです。
それでは、どのように月経周期が進むのか、見てみましょう。
まず、月経期は、月経(生理)中の期間です。
この期間は、エストロゲン、プロゲステロンともに分泌が少なくなり、それにより子宮内膜が子宮から剥がれ落ち、それが血液と共に経血として体の外に排出されることで月経が起きています。
経血に小さい塊が見えたことはありませんか?
それが、不要になった子宮内膜のかけらです。
次の卵胞期では、卵巣内で卵子の元となる卵胞が育てられ、成熟した卵胞からエストロゲンの分泌が盛んになることで子宮内膜が厚くなります。
子宮内膜の厚さは、受精卵の着床に大きく関係してきます。
そのため、不妊治療中、特に体外受精等の高度生殖医療(ART)においては、胚移植を行うかどうかの判断材料にもなります。
そして、排卵期になると卵胞から卵子が1つ排出されます。
これを排卵といい、精子との受精はこのタイミングでしか行われません。
最後の黄体期では、黄体に変化した排卵後の卵胞からプロゲステロンが分泌され、子宮内膜をより妊娠に適した状態にします。
最終的に、妊娠していれば、この状態が継続し、月経期に戻ることはありません。
妊娠していなければ、プロゲステロンの分泌が下がり、月経期に戻ります。
以上が、月経周期のうちわけです。
妊娠するためには月経周期を知ることが大切であるということが、お分かり頂けたと思います。
では、どうすればこの月経周期を細かく知ることができるのでしょうか?
それは、基礎体温を測ることで知ることができます。
そもそも基礎体温とはなんでしょう?
基礎体温と通常の体温とでは、どう違うのでしょうか?
基礎体温は、基礎代謝しか行っていない状態の体温をいいます。
つまり睡眠中の体温のことを基礎体温というのです。
ではなぜ、通常の体温ではなく、基礎体温でなければならないのでしょう?
それは、ホルモンの変化というのは、とても小さな体温の変化に現れるからです。
人は活動中絶えずエネルギーを消費し、熱を発生させています。
そういう状況では、ホルモンの変化による小さい変化を体温から読み取ることができません。
そのため、月経周期を知るためには、通常の体温ではなく、基礎体温でなくてはならないのです。
ただ、基礎体温を測るためとはいえ、睡眠中に体温は測れません。
ですので、目覚めてすぐ、布団から出る前に専用の婦人体温計を使うことで、基礎体温は測ることができます。
このように毎朝基礎体温をはかり、基礎体温表をつけていくと、何も異常がなければ、体温が低温期と高温期の二層に分かれていることが分かります。
月経周期は、このような基礎体温の層の分かれ目などから知ることができるのです。
もし、あなたが不妊かもと不安に思っていらっしゃるなら、まずは、基礎体温を測り、ご自身の月経周期を確かめてみることから初めて見てはいかがでしょうか?
また、不妊にお悩みではなかったとしても、基礎体温を測ることは、すべての女性の方におすすめします。
体は正直です。
基礎体温を測ることで、きっと、あなたの今の体のことが、もっとよく分かると思いますよ。
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