HOME > 1分で分かる不妊治療 > 月経と妊娠 > 卵?卵胞?排卵のメカニズムとは?
2014年03月29日
よく本やインターネット、クリニックなどで、「卵の成長」、「卵の老化」というように"卵"という言葉を聞いたり目にしたりすることがあると思います。
ですが、人間は卵を産みませんよね?
では、ここでいう"卵"とは何のことをいっているのでしょうか?
ということで、分かっているようで、意外と分かっていないことが多い、"卵"の基本から解説していきたいと思います。
まず、卵巣の中には何があるのでしょう?
答えは、"卵胞"です。
卵胞は、"卵子"を育てるための袋のようなもので、実は産まれる前から卵巣の中にあって、その数は200万個といわれています。
しかし、この卵胞は、年齢と共に減ることはあっても増えることはありません。
そのため、体の老化とともに、この卵胞も老化していき、不妊の原因にもなってきます。
また、成長段階に応じて、原始卵胞→1次卵胞→2次卵胞→成熟卵胞(グラーフ卵胞)と呼び方も変わります。
では、"卵子"とは何でしょうか?
これが、精子と出会い、受精卵になり、新しい生命の元になる卵です。
正確には、卵細胞といいます。
卵胞によって大事に育てられ、排卵によって卵巣から排出されます。
また、卵子も卵胞の老化と同じように、能力が落ちてしまいます。
簡単に説明させて頂きましたが、もし、あなたが、不妊のクリニックなどで"卵"って何?と思うことがあったとしたら、こういうことだと理解しておいて頂ければ間違いありませんので、ご安心下さいね。
では、次は、妊娠に絶対必要不可欠な、排卵についてです。
どのようにして、排卵されるのか、その仕組みはどうなっているのか、見ていきましょう。
月経周期の排卵期に、卵巣から1つの成熟した卵子が腹腔内に排出されることを排卵といいます。
人によっては、排卵痛などの体調の変化で排卵のタイミングがわかる場合もありますが、基礎体温で低温期中にさらにがくんっと体温が下がったときが、排卵のタイミングであることが多いです。
その他にも、排卵検査薬を使用して、排卵日を知ることもできます。
では、どのように排卵は起きるのでしょうか?
排卵には、月経周期が大きく関係しています。
月経期から排卵するまでを追ってみましょう。
まず月経期では、黄体ホルモン(プロゲステロン)、卵胞ホルモン(エストロゲン)ともに分泌が弱くなり、その影響で、子宮内膜が剥がれ落ち、月経が始まります。
およそ1週間で月経期が終わり、卵胞期になります。
この時は、卵胞ホルモンの分泌が多くなり、卵巣内に眠っている、卵子の元になる原始卵胞を育てます。
通常、原始卵胞は、いくつも同時に成長を始めますが、最終的に排卵に至るのは1つの卵胞のみで、その他は退化していきます。
成熟した卵胞は、卵巣の表面に出てきて、排卵のタイミングを待ちます。
そして、黄体形成ホルモン(LH)の急激な分泌増加(LHサージ)に伴い、成熟した卵胞に裂け目ができ、そこから、卵子が腹腔に飛び出し、排卵に至ります。
排卵された卵子は、待ち構えていた卵管采という、卵子を捕まえる手のようなものにより卵管に送られ、今度は、精子との受精を待ちます。
これが、排卵のメカニズムです。
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