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2014年03月29日
子宮筋腫とならんで、色々な女性特有の症状と関係が深いのが子宮内膜症です。
そして、この子宮内膜症も不妊と大きな関係があります。
このページでは、子宮内膜症がどういった症状で、なぜ不妊に関係してしまうのかということを説明していきます。
ひとことで言うと、子宮内膜が子宮以外の場所で増殖する病気です。
子宮以外の場所に子宮内膜があるの?
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんなことはありません。
子宮の内膜だから子宮内膜です。
では、子宮以外で増殖するというのはどういうことでしょう。
それは、子宮内膜症の原因にあります。
とはいっても、子宮内膜症の原因は、完全に解明されているわけではありません。
ここでは、あるパターンについて説明したいと思います。
子宮内膜は、月経周期によってホルモンの働きで増殖したり剥がれたりします。
(剥がれた子宮内膜が体外に排出されるのが月経です)
この時に、剥がれた子宮内膜が、なんらかの要因により子宮から体内に入ってしまうことがあるのです。
たとえば、月経血が逆流してしまったり、子宮内膜の細胞がリンパ管を通って違う臓器に転移してしまったり、同様に静脈から他の臓器にという場合もあります。
このようにして子宮から腹腔や他の臓器に移動した子宮内膜は、子宮内と同様にホルモンの働きにより、増殖し、剥がれ落ちます。
しかし、月経血のように体外に排出する仕組みがないため、体内にそのまま残ってしまい、様々な症状を引き起こしてしまうことがあるのです。
これが、子宮内膜症です。
症状としては、月経異常や月経痛、子宮内膜症の癒着場所によっては、排尿痛や排便痛、性交痛などもあります。
では、子宮内膜症は不妊にどう関係するのでしょうか?
まず、子宮内膜症があっても、妊娠と出産はできます。
ただ、状態によっては、自然妊娠がむずかしかったり、リスクを伴う場合があります。
どういった場合に不妊を伴うのかというと、子宮内膜症の癒着に伴い、子宮や卵管など妊娠に重要な組織の形が変わってしまったり、子宮内膜症の癒着による炎症が起きていたり、ホルモンの分泌異常などにより子宮環境が変わってしまったりということが起こるからと考えられています。
こういったことが起こると、排卵がされなくなったり、卵管の通りが悪くなったり、着床しづらいというような状態になってしまい、不妊につながってしまうのです。
では、子宮内膜症はどのようにして治療することができるのでしょうか。
治療は、手術が薬物療法のどちらかとなります。
妊娠を望まれる場合は、手術により子宮内膜症の癒着している部分だけを切除し、可能な限り生殖能力を残すという方法が主流です。
薬物を使用した治療では、副作用や時間がかかるといったこともあり、不妊に悩まれている方など、すぐに妊娠を希望される方には不向きな方法です。
では、子宮内膜症を起こさないための予防法です。
それは、規則正しい生活リズムと食生活を送り、ストレスを回避し、夜更かしや冷え、飲酒、喫煙をやめるといった普段の生活に気をつけることがとても重要です。
もし、あなたが、思い当たることがあるのであれば、今すぐにでも改善を考えられることをお進めます。
これから妊娠を希望される方であるなら、なおさらです。
これらは女性の月経周期にも大きく関係してくることです。
ぜひ、この機会にご自身の体質と生活スタイルを一度見直されてみてはいかがでしょうか。
体質チェックはこちらで簡単に行うことができますので、よろしければご利用下さい。
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