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2014年03月29日
女性に多く、不妊の原因となっていることの多い疾患が、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)などの、甲状腺機能の異常です。
この甲状腺機能の異常とは、どういう疾患なのでしょうか。
そして、なぜ不妊につながってしまうのか。
このページでは、甲状腺機能の異常と不妊の関係について、説明していきます。
甲状腺は、喉仏のところにある代謝に関係するホルモンを分泌する、人体にとってとても大切な器官です。
そのため、この甲状腺になんらかの異常があると、人体の色々な部分に影響が起きてきます。
甲状腺機能の異常は、大きく次の3種類に分類されます。
甲状腺機能亢進症
甲状腺の機能が異常に強くなってしまう病気です。
有名な疾患名では、バセドウ病があります。
代謝が異常に活発になるため、体温が上がったり、すぐに息切れしてしまったりというような症状が現れます。
甲状腺機能低下症
逆に甲状腺の機能が下がってしまう病気です。
代謝が低下するため、体重が増えたり、疲れやすくなったり、皮膚が乾燥したり、低体温になったりします。
そして、不妊も1つの症状として表れます。
慢性甲状腺炎(橋本病)
甲状腺に炎症が起きている病気で、甲状腺機能低下症の原因として圧倒的に多い疾患です。
症状としては、甲状腺機能低下症と同じように全身の疲れや体重増加、うつ、便秘、記憶力低下、不妊などが起こります。
では、なぜ、これらの甲状腺機能の異常が不妊と関係してしまうのでしょうか?
甲状腺機能に異常が起こると、全身のホルモンのバランスが崩れます。
甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、代謝に関係するため、分泌量の異常な増減は、身体全体に影響してしまうのです。
そのため、先に記載させて頂きましたように、全身に様々な症状が現れてきます。
では、それがどう不妊につながるのでしょうか?
やはりホルモンバランスの異常によります。
なぜなら、排卵や月経といった妊娠にとって重要な働きも、ホルモンによって調節されているからです。
つまり、甲状腺機能の異常による全身のホルモンバランスの異常が、月経周期などのホルモンバランスの異常につながり、不妊となってしまうのです。
ただ、ここで1つご注意頂きたいことがあります。
それは、甲状腺機能の異常があったとしても、必ずしも不妊になるというわけではありません。
しっかり妊娠され、無事に出産される方もいらっしゃいます。
とはいえ、甲状腺機能亢進症で妊娠すると、流産の危険性が増えると言うこともありますので、いずれにしても、専門の病院で治療を受けられることをお勧めします。
甲状腺機能の異常に対する治療としては、投薬によるホルモンバランスの調整がメインとなります。
甲状腺機能亢進症の場合は、投薬で効果が上がらない場合は放射性ヨード治療が行われ、場合によっては外科手術を行うこともあります。(手術は減ってきています)
一方、慢性甲状腺炎(橋本病)は自然に治る場合もあります。
では、どうすれば甲状腺機能の異常を予防できるのでしょうか。
実際の所、甲状腺の病気は完全に解明されていません。
原因も、遺伝やストレスなど様々いわれています。
そういう状況で、予防のために何をすれば良いか。
まずはストレスを溜めないということが1つですね。
そしてもう1つ、ミネラルが甲状腺の病気予防に良いとされています。
特にその中でもヨウ素が甲状腺には良いと言われています。
ヨウ素は、海藻類に豊富に含まれていますので、ワカメや昆布などを積極的に食することが予防につながると思います。
また、実は甲状腺機能の異常に対して鍼灸治療が大きな効果を出すこともあります。
鍼灸治療により全身のバランスを整えることで、甲状腺のホルモン分泌も整うということは少なくありません。
ですので、病院での治療と鍼灸治療の併用というのも、1つの選択肢としてはご検討頂いてみてもいいかもしれませんよ。
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