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2015年08月09日
「女の子は冷やしたらいけない」と昔から言われてきました。
実は不妊につながるということでも、おばあちゃんの知恵は正しかったのです。
巷には冷え予防グッズが溢れていますが、では、なぜ冷やしたらいけないのでしょうか?
不妊でお悩みの方はぜひ身体に及ぼす影響を知って、冷えに適切に対処していただきたいと思います。
不妊治療中で自称「冷え症」の方は多いのですが、単なる「寒がり」屋さんとは違うのです。
寒がりの方は、平均的な人よりも寒さを感じる度合いが強い方です。
これは成長過程の環境や生活習慣などが大きく影響していますし、温度の上下に敏感な方とも言えます。
本物の「冷え症」の方は全身、あるいは下半身が冷たくなりやすい体質の方です。
気温が下がると手足が冷たくなるのは、一番大切な身体の中心の熱を逃がさないようにするための生理現象です。
寒がり屋さんは予防行動を早めに取られるため安心な面がありますが、自覚無しの冷え症の方は不妊治療に不利ですよね。
そして、寒さを察知して身体を温めても、なかなか元の温かさに戻らないのが「冷え症」なのです。
温めたらすぐにポカポカになる方は本物の「冷え症」ではありませんよ!
近頃は寒がりでもないのに、過剰な温活で温め過ぎの方がおられるのが心配なところもあります。
逆に身体に余分な熱がこもっているほどヌクヌク・アツアツなのに、世間の温活ブームに従って夏でも腹巻きをしたりカイロを貼ったりして汗だくになっていらっしゃる方もお見受けします。
これはこれで別の原因からくる不妊症を引き起こしてしまいますので、心配になります。
温めてはいけない人は温めないようにしてくださいね!
「冷え=不妊」ということではありません。
それでも冷えはさまざまな面で影響を及ぼします。
一番大きいのが血流の問題です。
冷えることによって血液循環が悪くなるのは、みなさん既におわかりかと思います。
人間の身体は大小の血管がすみずみまで張り巡らされて、細胞一つひとつに栄養を行き渡らせることで生命活動を行っています。
血管が目に見えてわかりやすい身体の末端部分や表面だけでなく、中の内臓もすべてです。
内臓というものは、すべて冷えたら機能が落ちますし、動きも悪くなります。
妊娠に欠かせない卵巣や子宮ももちろん内臓です。
たとえば、お腹をカイロなどで温めることで生理痛がましになったという経験のある方はいらっしゃると思います。
子宮は自ら収縮することで内膜を排出しようとするのですが、冷えるとその動きが悪くなって排出がうまくいかなくなります。
すると、もっと収縮させようとしてプロスタグランジンというホルモン(痛み物質でもあります)がたくさん出てしまい、それがまた排出されないために痛みが増すというメカニズムです。
だから温めると生理痛がましになるのです。
(冷えが原因ではない生理痛もありますのでご注意ください)
また、卵巣にある卵子を成長させるのはホルモンです。
ホルモンは血流に乗って運ばれますから、やはり冷えによって血流が滞ることで不妊の原因になるわけですね。
子宮内も、冷えにより血流が悪くなると筋腫や内膜症などの病気になりやすいだけでなく、着床もしにくくなるのです。
その他にも、冷えのせいで代謝が悪くなったり、免疫力が落ちたり、自律神経が乱れたり、といったこともあります。
どれも全身の働きにかかわりますし、体調を左右します。
直接的に冷えが不妊を引き起こすのではなく、さまざまなところから間接的に不妊の原因となるのです。
冷えからくる不妊を予防するには、まずは下半身、とくに足もとの冷え予防が大事です。
冬はもちろん、夏も要注意です。
クーラーのきいた屋内では必ず靴下をはくとか、必要であればレッグウォーマーやレギンスを着用すること、裸足にサンダルは黄信号です!
また、外出先の冷暖房事情もよく考慮してからお出かけするようにしましょう。
夏場でも暑いからといってタンクトップに短パン、ビーサンで出かけて、デパートで芯まで冷えきってしまうということがないよう、くれぐれもご注意くださいね。
妊活中は、お祭などでの、かき氷や氷入りのドリンクも控えるようにしてください。
もし、今日は冷えたかな?と思ったら、一日の終わりに足湯や下半身浴でリセットするのも良いですね。
そして、自覚がある無しにかかわらず、完全に冷えにやられてしまっているなら、鍼灸の力で身体から冷えを追い出すことが有効です。
冷えの症状がきつい方は、他の病症よりも優先して、まずは冷え取りをします。
それほど冷えは不妊の大敵なのですよ。
あなたの冷えと、その対策は大丈夫ですか?
自覚のない冷えは本当に多いです。
当院のゲストもほとんどの方が冷えをお持ちです。
来院されるまで自覚のなかった方も決して少なくありません。
あなたの身体が冷えに負けてしまっていないか、今一度チェックしてみて下さい。
冷えてるかも・・・
不安になってきた・・・
よく分からない・・・
もしこのように感じられるのでしたら、今すぐ冷え体質のチェックと対策をスタートすることをオススメしますよ(^^)
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